どうも、プログラミングスキルが上がらなくても別にへこたれない社畜です。
前職ではWEBディレクターとして様々な制作案件に関わってきましたが、その頃に身につけたスキルが今のシステム開発の現場で役立つ事が多かったのでまとめてみました。
この記事では、その中から特にコミュニケーション能力に関するものをいくつかご紹介します。
目次
説明・報告スキル
結論から述べる
説明・報告は必ず結論から述べます。
相手が欲しい情報から述べる、と言い換えることもできます。
報告する相手が欲しい情報=結論なので、先に結論部分から説明するよう工夫します。
これは口頭でもメールでの説明でも基本的には同じです。
例えば、「システムエラーの類似調査結果を報告する」というシチュエーションの場合なら、
NG:「◯◯の件ですが、内部的にXXが△△してて◇◇なので・・・」
GOOD:「◯◯の件、問題ありませんでした。根拠はXXです。」
こうすることで、相手はまず結論(◯◯)を知った上で詳細な情報(XX)を見るべきか選択することができます。
NGケースでは、結論を聞くまでどの情報が重要かわからないため、話を全部聞く必要が出てきて、時間も体力もロスが大きいのです。
ただし、結論だけ述べれば詳細は必要ない、というわけではありませんので、気をつけましょう。
相手が欲しい情報 = 結論 + 根拠
と認識いう認識が重要です。
口頭での説明は30秒以内で
集団で仕事を行う場合、連携する相手の時間を奪わないことは基本中の基本です。
一人ひとりのこの意識が薄い集団ほど、生産性が下がり、成果が出ずに疲弊します。
なので、報告・説明は長くとも30秒以内で終えるよう工夫します。
僕がよくやる方法は、
「○○の件、結果XXでした。調査資料をメールしたのでご確認ください。」
これが最速です。
口頭で補足したほうが伝わりやすい場合は、
あらかじめメールで送った図や表などの資料を見せながら説明すると、耳と目両方で情報を伝えられるので、時間も短く済みます。
重要なことは、報告内容を全て口頭で説明する必要はないという点です。
「わかりにくいな」、と相手が感じたら向こうから質問が来るはずなので、それに答えられる準備だけして、話すのは結論だけ、というのが理想です。
質問スキル
個人的に、不明点を質問するときは以下のことを意識しています。
問題解決に必要な情報素早く得る。
そのために、次のような工夫をします。
調べてから聞く
誰でも閲覧できる資料に書かれている情報を調べもせずに質問を相手にぶつけるのは、時間の無駄を通り越して、失礼にあたります。
自分で調べられることは一通り調べてから質問しましょう。
重要なことから聞く
質問事項が複数ある場合、途中で相談相手に電話がかかってきたりして話が中断することも考えられます。
そんな時でも、一旦席に戻って待っている間にひとまず手を動かすために必要な情報から質問することが重要です。
重要な質問 = 作業を前に進めるための質問
ということですね。
「○分いただけますか?」
仕事で質問する相手というのは、「上司」「有識者」であることが多く、同時にそうした人たちは他の人よりも時間に追われて仕事をしているケースが多いです。
なので、質問する前に
「2分ほどお時間いただけますか?」
とこれから自分が奪う時間を予め相手に伝えることで、「○分なら」と聞く態勢を作ってくれやすくなります。
自分に知識やスキルがなく、他人に質問することが多い時期は特にこころがけた方がよいでしょう。
仕事”振られる”スキル
ここでは、誰かと仕事を進める中で、「仕事を振られる側」となったときに意識すべきことをご紹介します。
納期・期限ははじめに確認する
開発現場では、Aさんの作業が終わらないとBさんが作業開始できないという状況もよくあります。
なので、自分が仕事を振られたときは、「いつまで」「遅れたらどうなるか」を先に確認しておくことが大事です。
作業の説明を受けた時、「何か不明点はある?」と聞かれたら、何を置いてもまずは「納期」について必ず確認するようにしましょう。
疑問点を抱えたまま作業着手しない
作業を進めるにあたって浮かんだ疑問・不明点は、必ずはじめに質問・解決してから作業に入りましょう。
開発現場では、疑問点の解決を先延ばしにして作業を進めた結果、手戻りが発生して納期が遅延する、というケースを非常に多く見かけます。
自分の場合、作業の指示・説明を受けてまず最初に「不明点はどこか」と考えるようにしています。
他者調整スキル
開発現場では、自分が誰かに仕事を手伝ってもらう(こちらから指示を出す)側となることもあります。
考え方も能力も違う他人に動いてもらい仕事を完遂するのは、自分が完璧に仕事をこなすことよりもはるかに難しいことです。
ここでは、そんな時に自分が普段から意識している調整術をご紹介します。
見積もり時間を共有する
誰かに作業をお願いする場合、ネックになりやすいのが納期管理です。
仕事をお任せしっぱなしでいざ期限を迎えたら終わってませんでした・・・なんて目も当てられません。
なので、誰かに仕事をお願いするときは、必ず作業時間の見積もりを立てて共有しておきましょう。
とはいえ、こちらが考える見積もり時間を押し付けるだけではほぼ間違いなく上手くいきません。
はじめに相手側から作業見積もりを出してもらい、自分が考える時間と合っていればそれでOK。
想定よりも長くかかりそうなら、「○○の工程を削ればどうか?」など、作業内容を詰めながら一緒に作業見積もりを作っていきます。
お互いが納得できる見積もり時間を共有しておけば、作業する側も振る側もクリーンな精神状態で作業を進める事ができます。
進捗を定時ヒアリングする
作業者が納得できる見積もり時間を設定できても、遅延するときは遅延します。
なので、作業の進捗は定期的にヒアリングする仕組みや取り決めをしておくことが重要です。
例えば、数時間で終わる作業なら最初の1時間経過後、見積もり時間の50%経過後、など定期的に進捗を報告するよう作業者にお願いしておきます。
もし報告がない場合は、報告時刻を過ぎてから、こちらから状況をヒアリングしにいきましょう。
スルースキル
何にでも首を突っ込まない
いくつかのチームに分かれて作業するプロジェクトの場合、自分のチーム以外で問題が発生していわゆる炎上状態になるケースを見ることも珍しくありません。
仲の良いメンバー同士なら、何とか助けてあげたいと思うのが人情ですが、安易に首を突っ込まず、スルーすることも重要です。
下手に関わった結果、自分のチームのメンバーも巻き込んで炎上範囲を広げることになる可能性もあるからです。
プロジェクト全体で考えると、遅延するチームをひとつでも少なくした方が被害も少なくて済みます。
まずは目の前の作業日程と進捗に集中し、確実に手が空く状況が作れてから助けに行くようにしましょう。
イラついてる人はスルー
開発現場には多くのメンバーがいますので、中には気性の荒い人や余裕がなくなると受け答えが雑になる人などもいます。
立場が上のメンバーがそういうタイプの人だった場合、とがめる人もいないので現場の空気がかなり悪くなるケースがあります。
ただ、そこで一緒になって気分を落とさず、自分と周りのメンバーだけでもフラットに仕事ができる空気を保つことも重要です。
それには、イライラしている人をあえて無視して、声を張り、元気に接することです。
そうすることで、イライラしてる人から”場”全体に伝播した負のオーラを振り払うことができます。
イライラしてる人は徹底的にスルーできれば、自分たちの効率を落とさずに済みます。
最後に
ご紹介したスキルはどれも、システム開発の現場に限らず、納期や期限に追われながら成果を目指す仕事をする人にとっては共通して使えるものではないかと思います。
また、自分の中で言語化・体系化することで意識しなくてもこれらを自然に振る舞えるようになりますので、コミュニケーションが苦手、という方は自分なりに意識するスキル一覧みたいなものを作って手元に置いておくと良いかもしれませんね。
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